
【Guidi vitello fiole】革を活かした形の完成形とは?
- rei
- 8月27日
- 読了時間: 2分
今回紹介するのは、GUIDIの革「Vitello Fiole」※以下Fiole
を使用したダブルライダース。形は、前回紹介した新しいダブルライダースのモデルと同じ。詳しいディテールは下記リンクのブログを見てほしい。

素材はGUIDI Fiole。このブログを読んでくれている人にはおなじみだろう。ieribでも何度も使用してきた革で、ブランド創設当初からさまざまなアイテムに取り入れてきた。

デザイナーとGUIDIの出会い
デザイナーがGUIDIと出会ったのは、イタリアに住んでいた2010年頃。あるショップで目にしたGUIDIの靴は、教会に行く紳士が履くような靴とはまるで違っていた。マットで鈍い光沢を帯び、大昔のワーカーが履く靴のような佇まいで、ふと目が合った気がした。
その頃にはすでに、ファッションを愛する人たちの間でGUIDIは話題になっていた。デザイナーは当時住んでいた街から電車に揺られ、約1時間(もっとも、イタリアの電車は全く時間通りに来ないので、もう少しかかったような気がする)をかけて、トスカーナ地方の田舎町ペーシャへ向かった。そこにはGUIDIのタンナーがあった。その場でブーツを購入し、革の空気を肌で感じた。
今、こうしてieribでGUIDIを扱い、自分の手で形にできることは、とても感慨深い。

GUIDI Fioleの魅力
GUIDIの魅力を改めて言うなら、まずその独特な光沢感だ。イタリア人は仕上げの名手であり、鞣しのプロフェッショナル。鞣した後の表情づくりが唯一無二で、他にはない深みを持っている。
光沢はマットで、しっとりとした滑らかな手触り。鞣しの後に加えるオイルは、魚の肝臓のオイルを使用しており、独特の匂いが漂う。多量のオイルを含むため決して軽くなく、色落ちもする。
しかし、それでも多くのファッション愛好家に愛されるのは、使うほどに摩擦で鈍く光り、部分的に独特な輝きを放つからだ。その光沢は顔料や漆など、どんな仕上げとも異なる。これこそがGUIDIの良さである。
着用の注意と魅力
色落ちするため、着用初期は白いインナーは避けたほうがいい。革は最初少し硬く、腕に重みと重厚さを感じるだろう。だが使い続けるうちに、その感覚は癖になり、やがて体に吸いつくような馴染みへと変わっていく。
それは靴でも、ジャケットでも同じだ。GUIDIをまだ体感していないなら、このダブルライダースでその変化を味わってほしい。

裏地について
裏地には、京都の老舗「岡重」の麻雀牌を模したシルクの着物生地を使用している。こちらも詳しくは下記のブログで紹介しているので、ぜひチェックしてほしい。

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