
レザーシャツの再定義/Breath Leather Shirt
- rei
- 9月26日
- 読了時間: 2分
◾️レザーを日常に、という想い

レザーというと重厚で堅牢、どこか“ハレの日”のための服、そんなイメージを抱く人も少なくないと思う。
けれど、このシャツは少し違う。
素材に選んだのは、メキシコ産カウレザー。表面を擦り加工したヌバックに、小さなパンチングを施している。革に無数の小さな呼吸孔を与えることで、通気性を高め、レザーをより身近に、より自由に。
0.7mm厚のレザーはしっかりとしたコシを持ちながらも柔らかく、動きに合わせて自然なドレープを描く。レザーを纏う感覚を消さずに、それでいて驚くほど楽に着られるバランスに設定している。
◾️細部にまで拘るとは

ボタンは、ieribで定番になりつつある古銭ボタンを使用。
一銭硬貨を用いたラウンドタイプで、さりげなく存在する。よく見なければ気づかないほど控えめな佇まいが、むしろ魅力となっている。
◾️着込む事で生まれる愛着

擦り加工を施した革は、最初はやや明るいグレー。
着込むほどに摩擦が起こりやすい肘や裾に“あたり”が現れ、光沢を帯びていく。
つまり、レザーならではの「育てる楽しさ」をそのまま体感できるのだ。
◾️ディティールと構築

このシャツを考える上で意識したのは、ieribにとっての“日常性”と“機能解釈”。
肩幅を広めに取り、自然に落としたシルエット
ステッチをできる限り減らし、生地の表情を面で見せる
無駄を削ぎ落とすことで、革の存在感はそのままに、どこかリラックスした空気を纏わせた。
タフすぎず、ドレスすぎない。
情緒と機能が交差するところに生まれる、ieribらしい「日常の特別」。
Breath Leather Shirtは、その感覚を形にした一着だ。
◾️季節の狭間にこそ…

夏の盛りには少し暑さを感じるかもしれない。
けれど、春や秋の空気には驚くほど馴染む。
夜風に軽く羽織るだけで、シャツ以上ジャケット未満の存在感を放ち、装いに奥行きを与えてくれる。
街を歩く日常から、少し特別な場面まで。
このシャツは、季節の狭間にこそ本領を発揮する。






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