New single riders -Waxed horse butt/力強さと静謐さが共存する1着
- rei
- 6月20日
- 読了時間: 2分

◾️削ぎ落とすことで際立つ、革の存在。
無駄を省き、素材そのものの魅力を最大限に引き出す。
ieribが提案する襟付きシングルは、力強さと静謐さが共存する1着。

◾️素材に宿る、命の痕跡
使用したのは、ホースバット(馬革の臀部)── 繊維密度が高く、自然なシワやシボが重厚に刻まれたその表情は、まさに「革の生きた証」
重厚で硬質。
袖を通した瞬間に感じる、身体に馴染ませ育てていく実感は、着る者の時間を刻み込んでいく。
手に取ったときの重量感、僅かな光沢、荒々しくも美しい皺――すべてが唯一無二の存在感を放つ。

◾️削ぎ落とされた設計美
ieribのライダースは、単なるハードさを排した。
装飾を抑えたフロントは、比翼仕立てによりファスナーを隠し、革の質感を前面に引き出すデザイン。
肩はテーラードジャケットの発想から設計し、シャープで品のあるシルエットに。
脇下にはマチを設け、重厚なホースバットでありながら、動きに制約を与えない1着に仕立てた。
◾️機能が生む細部の妙
袖口には、あえてマチを設けずファスナーのみの設計。
それにより袖をまくることが容易になり、手洗いや腕時計の操作も自然に行える。
わずかな仕様の違いが、日常の動作に寄り添い、使い込むほどに快適さを実感する仕立てとなっている。
裏地にはコットンポリエステル混を採用。
ホースバットの力強さに拮抗し、摩耗に強く、長く寄り添う一着として完成度を高めている。

◾️ieribが描く、日常の中の特別
Tシャツとデニムの無骨さにも、ウールスラックスとシャツの端正さにも自然に溶け込む。
カジュアルにもフォーマルにも、境界を超えて機能するライダースは、まさに「纏う者の日常を少しだけ特別にする」ieribらしい1着。
重ねた年輪のように、着用とともに深まる艶と皺。
着る者の人生を刻みながら完成へと向かう、そんな一着を。
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