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- rei
- 2021年4月14日
- 読了時間: 2分
結構試行錯誤して新しい素材を作りました。
まぁシェルコードバンが入ったメガネといわれるレザー です。
メガネじゃないと判のサイズ的に服作れないんで、での普通のコードバンじゃなーってのでコレを試行錯誤繰り返して作りました。
ベースはピット槽タンニンのシェル。
何ヶ月もプールみたいなとこに生皮沈めて、塩漬けした生の皮を革に鞣していきます。
そっから厚手の物だけ選び出し、黒に染めてます。
それをアトリエで確認して、コードバン層がその革の何ミリあたりに出るか、元厚から予想し、薄さを最低限着れるレベルの薄さにしていきます。
この辺はもう感覚なんで、一枚一枚革の表情を見て決めていきます。
薄くしたものをierib特製のオイルで更に再加工し、極限まで繊維質を解き、柔らかくしていきます。
そっから一度熱を与えてオイルを慣らします。
そっから裁断。
パターンを見てどこにどうコードバン層を配置するか決めていきます。
焼印とかも良い感じにアクセントになるので入れていきます。↓
こういう自然に出来た紋様もデザインの一部ですし、生きた証なので取り入れます。
あとポケット脇に負荷のかかるとこは何本もの糸を手縫でねじり上げたプンティーニを施します。
この辺はフィレンツェ時代にテーラーで修行してた際に学んだ技法です。
テーラーのやつはそこまで密に捻り上げませんが、デザインの一部でもあるので結構細かく巻きます。
あと肩のイセ込み。
ここが超大事。
うちで使ってるパターンの大半がイギリスのスリピースのスーツをベースに作られております。
だから黄金比もいじらずそれでやってます。
昨今は過度なオーバーサイズや、ロゴストリートやらなんやら流行ってますが、スーツは時代が変われどそこまでの変化がないし、形が完成されてるから。
そして肩がコンケープでめっちゃイセ入ってるので、ミシンで普通に縫うのは無理なので、肩入れする前に先に手縫いでイセ込みを丸くしてから胴体にアームを取り付けます。
それからココに馬の毛を使った毛芯を同時に縫込みます。
最近は毛芯自体も減って来てますが…
普通の綿芯だと革の厚さに綿芯が負けてしまうんです。
アームだけで既に美しい…
長くなるんでまた書きます。
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